均等法

均等法改定にむけてー労働政策審議会雇用均分科会へWWWの要望書を提出しました!

6月24日、均等法改定のための労働政策審議会に福岡大学・林弘子先生、石田、西村、小西、越堂の5名が傍聴参加しました。当日の審議会のテーマは「間接差別禁止」についてでした。これは、WWNが住友メーカー裁判の原告たちと共に10年来追い求めてきたテーマです。そして均等法に間接差別禁止を明記することは、WWNはじめ、他のNGOが2003年のCEDAWにおいて旺盛なロビー活動を行った結果、CEDAW勧告に反映されたものです。
そして、WWNとして、当日のメインイベントは、「均等法改定にむけてのWWNからの提案及び要望書」を厚生労働省はじめ、各審議会委員に手渡す事でした。公益側委員の責任者である奥山明良教授には、林先生のご尽力で、労働側委員の責任者である連合の吉宮局長とともに、WWNの要望書を提出する場面が実現しました。このような事は奇跡に近いことです。
 また、厚生労働省の石井課長にも手渡し、労働大臣に渡してもらうように依頼しました。石井課長、奥山教授、吉宮局長には、「『公序良俗』に負けなかった女たち」も献本しました。この様子は、翌週に読売新聞とジャパンタイムズに掲載されました。
審議会では、間接差別禁止に関して、やはり「転勤」が中心テーマでした。労働側の吉宮氏から現場の実態が話されましたが、個々の実例だという風に話が流れます。合理性のない転勤とは何か。何が女性たちを苦しめているのかを、もっと審議会は把握してほしいと思いました。
 労働側の片岡委員から「間接差別禁止を盛り込むことは、住友グループの女性たちの取り組みもあり、国際レベル(CEDAW)からの指示もある」と発言があり、私たちは傍聴席からひそかに拍手しました。
  使用者側代表の川本氏は、いかにも経団連からの使いの者という感じ。ただ、ただ「間接差別禁止を導入すると現場が混乱する」「それよりポジティブアクションで対応した方がいい」という意見を繰り返すので、公益側の奥山委員から、間接差別とポジティブアクションとは質がちがう、と指摘がありました。
7月11日付、日本経済新聞は、「やはり、焦点になるのは、間接差別を出来るだけ具体化し、予測可能性を高めること、これをしないと経営側は法制化にあくまで反対しかねない」 
 さらに、「法制化のカギは女性たちの関心がどこまで高まるかにかかっているともいえる」と書かれています。間接差別禁止の世論を、よりいっそう盛り上げていく事が必要だと改めて思いました。

*7月13日に傍聴参加した石田さんレポート

第48回労働政策審議会雇用均等分科会を元京大職員の山崎さんと二人で傍聴しました。前回(第47回、7/7)は、会議が始まる前に傍聴者への注意書き(HPにも出ている“傍聴される皆様への留意事項”)をわざわざ読み上げたそうです。これは、前々回(第46回、6/24)終了後、WWNがロビー活動をし、奥山委員と吉宮委員にWWN要望書を渡す写真を撮ったことなどを厚労省が気にしてのことと思われます。かなり影響力があったということでしょう。今回は何もありませんでした。吉宮さんも奥山さんも欠席のなか、厚労省がこれまでの議論をまとめた「均等分科会における審議状況(案)について議論しましたが、発言は労働側と公益側が殆どで、1時間であっさり終ってしまいました。労働側岡本委員から「セクハラは人権侵害であるということを入れよ」、片岡委員から「男女で仕事の与え方が異なることが賃金差別につながるのであるから、この項目は個別に記載すべき」など、積極的発言がありました。使用者側前田委員が「仕事と家庭の調和というが何が調和点なのか」という質問があり、公益側今田委員が「仕事と家庭の調和が何かわからんということではなく、性差別と関連させてルール化するのが難しいということだ」と鋭い反論が出た一場面もありました。今回も横溝座長のやる気のなさが目立ち、さっさと審議を打ち切るなど、諸悪の根源はこの人だと思ってしまいました。
 終了後、公益と労働側委員、さらに石井課長にも、6/24のWWNの提案行動などを載せた7/1付け読売新聞とJAPAN TIMESのコピーを手渡しました。
次回(7/27)は今回の「審議状況(案)」を修正したものを議論し、そのあとパブリックコメントを募集するそうです。

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