最近のドーンセンター事情
ドーンセンター相談スペース確保 ご支援のお願い
私たち特定非営利法人フェミニストカウンセリング学会は、女性相談の専門カウンセラーの団体としてドーンセンター面接相談事業の委託を受けて4年目になります。大阪府の財政危機の折ではありますが、女性府民にとってのセーフティネット・命の綱とも言うべき「ドーンセンターの相談事業」が本来の姿で継続できるよう、皆さまのお力をお借りしたくお願いいたします。
ドーンセンターの相談スペースは、利用者の安全と安心を最優先にして「ハードとソフトを一体に設計・運営」されてきたものです。次年度から、その場所に府の福祉部局の「女性相談センター」が入居する計画がありますが、ドーンセンターならではの専門家による女性相談が、福祉部局の相談とも協働して、利用者にとって安全で利用しやすい「本来の場所」で継続して実施できますようお力をお貸しください。 虐待や性犯罪被害など深刻な苦しみの中にある女性に不可欠な「ワンストップのセーフティーネット施設」としてドーンセンターが有効活用されますよう、ご理解・応援をお願いします。
■ 大阪府の21年度予算の一次査定では、ドーンセンターの相談事業費は一旦はゼロになりましたが、部長復活で電話相談・面接相談のみは人件費の7割程度を復活させていただきました。
ただ、これまで14年間にわたって、切実な問題に悩む人にも利用しやすく安全な相談場所となってきたドーンセンター相談スペースが、来年度は健康福祉部・家庭支援課の相談専用に転用される計画があり、ドーンセンター相談の実施場所は未定になっています。
■ ドーンセンターの面接事業は、子どもの頃の虐待被害を始め、性被害・DV被害者・セクハラ被害など深刻な被害を受けた女性も多く、その切実なニーズにこたえて専門性の高い相談を行ってきました。府内の総合病院、精神科クリニック、警察、弁護士からの紹介などに加え、福祉部局の「女性相談センター」などからも深刻な心理的後遺症に悩むDV被害者女性が紹介されて来所されます。
■ このような、ドーンセンター相談はこの14年間で、全国の男女共同参画センター関係者や女性相談専門家だけでなく、犯罪被害者や専門的なカウンセリングを求める多くの女性たちの知るところとなり、近畿各県からも相談希望が殺到していて、少しでも多くの女性たちに利用してもらえるよう、新規予約に工夫、努力していますが、週40以上の相談枠が常に予約で一杯でお断りすることも多いのが現状です。女性への専門相談のニーズは、大変高まっています。
■ 大阪府によると、ドーンセンター相談予算縮小の理由は、市町の男女共同参画センター相談等がスタートしているからとのことですが、これらの相談は、月に2回3時間(年間72時間) 程度が殆どです。市町によっては行っていないところもあります。充実した機能のもとで、専門家が年間1800時間以上を実施しているドーンの女性相談がなくなったら、経済的に困難な状況にある相談利用者の行くところがなくなります。
■ ドーンセンター相談事業がこれまで蓄積してきたソフト(相談室環境、インテークの方法、カウンセリング理念など)は、全国の女性センターなどでモデルとして活用されています。
2009年2月 ドーンセンター サポートカウンセリングルーム