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WWNニュース №58号 2010.1.25発行(1)

 

                                                          代表 越堂静子

 

 

 

新政権が発足して、「日本も変化することがあるのだ」と感動したものです。少し、もたつき気味ですが、長年山積した悪しき政治を乗り越えて、新政権として選択議定書の早期批准を行い、女性の地位向上のため国際基準を遵守した施策促進に力を注いでもらいたいと期待します。WWNは、新政権へむけてCEDAW勧告の実現のためにロビ−活動を行い、また、従前から行っていた各省庁への働きかけも継続したいと考えます。

 

さて、今年、WWNは設立15周年を迎えます。1995年に住友メーカー男女差別裁判の支援を契機に発足。メンバーに正規社員が多かったので、自費で海外へ行く事が可能である好条件に恵まれ、発足以来、国際機関に裁判と職場実態を訴え続け、「CEDAWとNGOのコラボレーション」にて、住友電工裁判の勝利和解を勝ち取りました。 

 昨年のCEDAW日本政府レポート審議会において、均等法・指針を政府に代わってWWNが英訳し、「雇用管理区分」がコース別の根源であることや、同一価値労働同一賃金の法的明記がないため、賃金差別裁判が10年以上も余儀なくされていることを訴え、CEDAWから、「法整備」や「司法への条約直接適用」せよと、政府へ勧告が出されました。

さらに、このCEDAW審議会にむけ、WWNのミッションの一つであった兼松裁判は,国連で発言した原告がニューヨークから帰国後、10月に最高裁にて高裁判決が確定しました。この内容は一部、ジェンダー的な課題が残るものの、職務評価が活かされ、「コース別制度は労働基準法4条違反」という画期的なものとなりました。

 

 

そして、またミラクルなことが・・・。WWNのメインテーマである同一価値労働同一賃金の取り組みが、民法テレビの有名番組で放映されることになりました。WWNの初代会長・本多淳亮先生がご存命であれば、どれほど喜んでいただけたことでしょう。同一価値労働同一賃金に逆風が吹き荒れた時期に、「越堂さん、同一価値労働同一賃金は本道ですよ」と励まして下さったことを思い出します。

さて、WWNの新春の企画は、「知を力に」して、楽しい活動をモットーに、CEDAW実践勉強会から始めます。また、2月初旬に、新政権にむけ院内意見交換会を予定、千葉大臣、福島大臣に出席いただく事を依頼中です。長期的計画としては、CEDAWのフォローアップ項目である暫定的特別措置(いわゆるポジテイブアクション)を、雇用の場での実施にむけ職場調査を行い、その実態をCEDAWと政府に提出したいと考えます。WWN15周年の年、今後とも、皆様の一層のご協力をよろしくお願い致します。

 

 

 

上記の企画のほかに、「働く女性の教養講座」にて当面、2つの講演会を開催します。4月は、「スイス物語:男女平等における男性の役割」、国連に長年勤務された白石理さんが講師です。5月には「ILOでインターン」大学院生の池崎祥子さんのお話(P6参照)。また、食生活の自立をめざしフランス料理シェフによる働く女性のためのクイック料理教室を3ケ月に一回開催。また、今年からの新企画として、「働く女性・茶の湯に学ぶ」を始めます。伝統文化を学びながら「仕事、働く事など、しゃべり場」をもちます。

「キャリアデザイン」の企画は、職場で役立つパワーポイントの作成などを計画。さらに、激動する経済を見据えて「経済を読む」は2ケ月に一回開催します。きわめつけのビッグな企画は、秋に開催予定の、CEDAW委員・シモノビッチさん(JNNC招聘)による国際シンポジウムです。 9月4日(土)の予定です。

 

 

 

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