2009.11.14 第14回 WWN総会
<WWN 第14回総会開催 2009.11>
11月14日にWWNの第14回総会を開催し、WWNの2010年は、CEDAW勧告を活かした活動を取組もうと話し合いました。とりわけ、同一価値労働同一賃金の実現のため、その意義や職務評価の重要性が活発に話されました。
<兼松裁判原告をむかえ同一価値労働同一賃金の実現を>
東京からの兼松の原告たちが会場へ到着したシーンでは住友メーカーの元原告たちが拍手で迎えるなど劇的なものになりました。
兼松裁判が、原告たちが国連CEDAWに参加して2ヶ月後に最高裁が棄却され高裁判決が確定しました。課題が残るものの、6人中4人の原告にむけた職務評価によって「コース別処遇は労働基準法4条に違反」という画期的な判決が確定しました。
14年間もの裁判を余儀なくされた兼松原告の逆井さんは、「最初、最高裁にて却下と聞いてショックだったが、サポーターの方から、「最高裁が高裁の判決を認めたもの。会社の訴えも退けられたもの」だときいて、元気が出たと話され、「今後、この判決内容を多くの人が使ってほしい」と発言しました。
注)ジェンダーバイアスに中立な職務評価は、同一価値労働同一賃金を証明するために不可欠なもの。同一価値労働同一賃金はすべての働く人たちの賃金格差をなくすためのツール(道具)となります。男女間の賃金格差(ILO100号条約)だけでなく、正規・非正規間の賃金格差是正、さらに、成果主義賃金制度のもとで恣意的な上司の評価で不透明で不公正な賃金格差に心なやむ男性間の賃金格差是正(国際人権・社会権規約)にも使えます。すでにEU指令によってイギリスでは、法整備され、労働組合が正規・非正規間の職務評価を行って企業と団交し、または、裁判支援を行い、6年間の報酬額(賃金、残業代等含む)のバックペイを実現しています。
<女性差別撤廃条約勧告実現をめざして>
総会でWWNは、CEDAW勧告実現するため2010年の活動方針として次のように提案しました。
★均等法の指針から「雇用管理区分」の削除・・・雇用平等の実現はたった6%の総合職女性のみ対象とする「雇用管理区分」の存在はノーです。
★国内法に差別の定義を・・・均等法にも明記
★同一価値労働同一賃金・・・ILO報告、CEDAW勧告の遵守・法改正の措置
★条約の司法へ直接適用・・・国際法の遵守および国内法の整備
★セクハラや女性差別への制裁明記・・・均等法に明記
★選択議定書の早期批准
★暫定的特別措置のフォロー
これらの実現のため、WWNは、省庁交渉や国会議員へのロビイングを企画。また、均等法改正の動きをつくりたいと考えます。
特に、フォローアップ項目は、2年以内に政府がCEDAW へ報告せねばなりません。雇用に関わる「暫定的特別措置」について、WWNは、ヒヤリング、インタビュー、アンケート、ワークショップなどで、実態調査をおこない、女性が何故、意思決定のポジションにつけないのか、コース別制度や非正規の問題を明白にしたいと考えます。また、現在管理の女性の実態調査も行い「女性が意思決定の場に」について深めたいと思います。
そして、2014年に決まった第7次CEDAW日本政府レポートには、新政権が多くのNGOとともに日本の男女平等をここまで促進したと、国連の場で発表する事を期待します。